POINT5:結果は必ず確認して保管、B判定でも安心しない
健康診断の結果が出たら、中身を確認しましょう。あきらかな異常が見つかった場合は気に留めると思いますが、「B判定」などの場合は「問題なし」と自己判断してそのまま放置してはいませんか? B判定の場合も、どれくらい正常値から逸脱しているのか、それはどういう意味を持つのか確認しましょう。分からなければ、職場の産業医に聞いてみるとよいでしょう。また、以前「A判定」だったのが「B判定」になったのであれば、今度は「C判定」になるかもしれません。それを予防するためにできることはないかを考えましょう。
検査結果は、一度確認してすぐ処分したりせず、保管しておくことをお勧めします。前回と同じ医療機関で健診を受けた場合だと、今回の結果とあわせて過去の結果も同じシートに記載してくれることがあります。しかし別の医療機関で健診を受けたのであれば、自分で保管しておくしかありません。
結果を取っておくと、役立つことがたくさんあります。まず、何か病気をしたときです。最近の健康診断の結果があれば、あらためて検査をする必要がなくなる可能性があります。また、過去の健康診断の結果を見ることで、今の病気に関する診断が深められる場合もあります。たとえば、貧血の場合などは、診断する際に経時的な変化を見ることが重要です。いつごろからどのように症状が出てきたのかが分かるので、検査結果があると役立ちます。ほかにも、生命保険に加入する際に、最近受けた健康診断の結果が使える場合もあります。
いろいろお伝えしましたが、まずは会社の健康診断があるのなら、必ず受けることです。受けるだけでなく、健康診断の中身を確認すること。特に、婦人科健診と乳腺の検査(マンモグラフィーまたは超音波検査)があるかを見ること。婦人科健診は、内診だけでなく、超音波検査(エコー)も受けることを強くお勧めします。そして、検査を受けたら、その結果も自分で確認し、保管しておく。働く女性は、自分の健康は自分で守るという意識を持ち、上手に会社の健康診断を活用してください。
構成=大井明子 撮影=遠藤素子