POINT3:マンモグラフィーか超音波検査で年に1回乳房をチェック

乳腺系の検査については、マンモグラフィーか超音波の検査、どちらでもよいです。家系に乳がんの人がいる人は、必ず年に1回は受けてください。

がん検診では、がんの疑いがあるかどうかを調べるスクリーニング(ふるい分け)を行いますが、乳がんの検査は、その“ふるい”の目が細かく、ちょっとした疑いでもとらえるようになっています。検査でひっかかったからといって、必ずしもがんとは限りません。マンモグラフィーで疑わしい結果だったら超音波の検査を、超音波の検査で疑わしい結果だったらマンモグラフィーの検査を受けます。両方の検査を受けて、それでも疑わしい場合には、患部の組織を取って調べる「生検」を行います。この段階でも、見逃しを防ぐために“ふるい”の目をかなり細かくしてみているので、生検を受けてもがんではなかったということもよくあります。検査でひっかかったとしても、その時点で心配したり怖がり過ぎたりする必要はありません。

POINT4:会社の健康診断は「必ず」受ける、問診票は正直に

ここまで、会社の健康診断を「受けている」ことを前提にお話ししました。「忙しい」「今元気だから(自覚症状が何もないから)」などの理由で、会社の健康診断を受けないのは本当にもったいないことです。自己負担はゼロなので、あまり価値を感じていないのかもしれませんが、自費で行う人間ドックであれば通常7万円くらいかかる検査を、会社や会社の健康保険組合が負担していることとなります。

健康診断は、「過去2年間の健康に関する成績表」のようなものです。それまでに「どんな生活をしてきたか」が手に取るように分かります。そして結果を踏まえて頑張れば、次の健康診断ではその成果がちゃんと数値に表れます。

健康診断には通常、問診もあります。事前に食生活や運動、体調についての質問に答える問診票は、検査結果とあわせて医師が判断材料にするので、ぜひ構えず、正直に答えてください。検査結果の数値に何らかの異常があり、病気の可能性がある場合に、それが生活習慣によるものなのか、もともとの体質や遺伝の可能性があるのか、などを考える材料にもなるのです。