「預金は正義」ってほんと?
雑誌「PRESIDENT WOMAN」の読者を対象としたアンケートに、「今もしくは今後も利用したい金融商品サービスは?」という質問項目があって、結果はぶっちぎり第1位が円預金で37.8%というデータが挙がっています。
ウーマン誌読者の意識レベルに鑑みれば、きっとお金に対する考え方は十分に真剣であろうと推察します。そして真剣に考えて選んだ答えが円預金だったことに、僕は全く違和感を覚えません。それはウーマン誌、およびウーマンオンライン読者世代のみならず、日本人全体に浸透しているのが、「預金は正義」だからです。
私たちはみんな、子供の頃お年玉をもらった時、お母さんからこう言われたはずです。「そのお年玉はお母さんが預かって銀行に預金しておいてあげるから。銀行に預けておくのはとても良いことで、あなたのためになるのよ!」
どうでしょう、皆さん。憶えがありますよね? 私たちはこのように、預金は良いこと、正しいこと、と当たり前のように教えられて育ってきました。実は日本には、明白な理由で前世紀から「預金は正義」の文化が根付いていて、今でも社会の常識化しています。
その理由は後述するとして、結論から言えば、もはや預金は正しい行動規範ではなくなっています。もっと強調するなら、これからの時代は、預金絶対崇拝志向の生き方では豊かな人生も安心な老後もおぼつかない、更にはっきり申し上げて、ウーマンオンライン読者の目指す「自分の未来をデザインする」ことは到底困難だ! とさえ断言できるのです。