「収入を増やす」「支出を減らす」具体的な行動とは

もし、収入を増やしたいのなら、会社員として昇給をめざさなければ! 誰にでもできる仕事は早めに卒業し、若いうちから新しい仕事や苦手な仕事を引き受け、得意分野を増やす努力をしてこそ会社は認めてくれます。また、向上心を持ち、生き生きと働いている女性は輝き、男性との出会いも増えるというもの。正直、何十年も同じ仕事を続けることは非現実的で、どこかで不本意な異動やリストラの危機が必ずやってくるでしょう。その時に、自分のウリになるものがあるかどうか。今後求められるスキルは語学とIT知識、マネジメント能力などです。資格で仕事を得るのは大変とはいわれていますが、資格を持っていないよりはずっとアドバンテージになります。

収入を増やす努力をする一方で、徐々に生活をシンプルに、コンパクトにして支出を減らすことも大事。シングル女性は自由にお金を使える分、家計管理をおろそかにしがちな傾向があるので注意しましょう。家計管理をすれば、旅行や買い物をするとき、気持ちよく使える金額も見えてきます。将来の不安からネットワーク作りや自分に投資することなど大事なことにお金を使わずに、結婚やビジネスのチャンスを逃してしまうのは本末転倒ですが、そこは身の丈にあったお金の使い方をし、過度な贅沢はそろそろ慎みましょう。

老後の準備をしなければ……と思ったら

シングル女性は、お金が減ることがいちばんの不安です。ならばその不安を取り除くために、積立額を増やしませんか。お金は生活して残った分を貯めるのではなかなか貯まりません。先に貯蓄したい金額を別の口座で積み立てて、次に家賃や水道光熱費などの固定費を払い、残りで生活費のやりくりをする「先取り貯蓄」を実行しましょう。

すでに先取り貯蓄をやっている人は、毎年、昇給分を積立に回すくらいの気持ちで、積立金額を増やしていくと、お金とともに安心も貯まっていきます。

ボーナスに関しては、できる限り貯蓄に回したいところです。毎月のやりくりは給与内で行い、ボーナスは最初からなかったものとして全額を貯めれば、マイホーム購入や老後資金として、かなりまとまった金額になります。

そしてシングル女性のたしなみとして、これから先は働いて稼ぎながら、手持ちのお金にも働いてもらう「投資」の経験を少しずつ積むとよいでしょう。目安として貯蓄がすでに年収を超えているのなら、年収を超えた部分で株、投資信託、外貨、金などにチャレンジを。元本割れする可能性もありますが、ローリスク・ローリターンな商品から始めて、徐々に運用するお金を増やしていければ経済の知識も増えて一石二鳥です。

最後に、シングル女性はシングルの特権を存分に使いましょう。なんとなく不安で、1人でもんもんと取り越し苦労をするほどもったいないことはありません。やがてくる老後を迎えたとき、「思いっきり生きてきたから、結婚しなかったけれどそれでよし!」と思えるよう、今の生活をより充実させ、もうひと花咲かせるくらいの気持ちで、長く収入を確保する努力をしましょうね。

マネージャーナリスト 坂本君子(さかもと・きみこ)
広告代理店、出版社にてサラリーで働くエディター、ライター、プランナー、コピーライターを経てフリーに。得意分野は投資、住宅関連。大ブレイクはしないけれど、仕事は堅実でハズさない。満を持して2008年に起業。個人投資家としての投資歴は15年選手(ちょっぴりプラス)。