まず議論すべき「女性天皇の実現」
皇室典範の改正や、皇位継承の安定化についても、古い考えに固執する人物にその処理を任せるのではなく、未来志向の人物を見いだし協議することによって、この難題を解決していく糸口をなんとか見つけ出していく必要がある。
このまま行けば、悠仁親王が天皇に即位する頃には、皇族の数は激減してしまう可能性が高い。旧宮家からの養子という制度が形ばかりのもので実効性を持たない以上、今のままではその方向にむかうのを防ぐことはできない。
形だけの改正がなされたのも、男系男子の皇位継承に徹底してこだわる「岩盤保守」の支持を失うことを恐れてのことではないか。そうした層を支持者とし続けている限り、高市氏が率いる自民党にも、未来は開かれないであろう。
「女性天皇の実現」を議論の対象にする。それだけでも、高市早苗首相に対する評価は、大きく変わってくるに違いないのだ。
放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、同客員研究員を歴任。『葬式は、要らない』(幻冬舎新書)、『教養としての世界宗教史』(宝島社)、『宗教別おもてなしマニュアル』(中公新書ラクレ)、『新宗教 戦後政争史』(朝日新書)など著書多数。