「愛子天皇」実現への道のり

「愛子天皇」を実現するには、現行の皇室典範が壁になっている。改正された皇室典範でも、女性天皇や女系天皇への道は、開かれていない。

愛子内親王殿下(2022年12月)
愛子内親王殿下(2022年12月)(写真=外務省/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

しかし、改正皇室典範が成立した後になって、その「再改正」を求める声も高まっている。たとえば、前首相の石破茂氏は、養子案について国民の賛同が得られていないことを踏まえ、「国民の総意がそこにないとすれば、(養子案は)憲法に抵触するのではないか」と述べ、皇室典範のさらなる改正が必要だとの考えを示している。

読売新聞になると、改正皇室典範の成立直後の7月18日の社説で、むしろ検討が必要なのは、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持するのにとどまらず、「女性宮家」の創設だとした上で、「女性・女系天皇」も排除しない皇位継承策を議論する必要があるとしている。頑なに男系男子による継承にこだわるのは、国民を分断することになるというのだ。

こうした見解を踏まえても、皇室典範の再改正が必要である。

そこまで踏み込んでいかなければ、将来における皇位の安定的な継承も、実現できないのではないだろうか。

島田 裕巳(しまだ・ひろみ)
宗教学者、作家

放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、同客員研究員を歴任。『葬式は、要らない』(幻冬舎新書)、『教養としての世界宗教史』(宝島社)、『宗教別おもてなしマニュアル』(中公新書ラクレ)、『新宗教 戦後政争史』(朝日新書)など著書多数。