「セット定期」には要注意
長らく定期預金から遠ざかっていた方も多いと思いますので、メリットとデメリットをおさらいしておきましょう。定期預金は、基本的には満期になるまで引き出すことも、追加でお金を入れることもできません。そのため、数年使う予定がないまとまった預金があり、普通預金よりも高い金利で元本保障される商品を探している方に向いています。
満期前に解約する場合は、契約時より金利は低くなります。それでも、元本保障は変わりません。また、金利上昇局面である今は、1年ものといった短期で金利のいい定期預金へ預け替えをしていくと、よりお金が育ちやすいでしょう。
元本割れのない定期預金は非常に安定した商品ですが、落とし穴として気をつけたいのが、ボーナスの時期などによく出てくる「セット定期」商品です。セット定期とは、定期預金と投資信託や外貨預金などがセットになった商品で、通常より定期預金の金利が高く設定されているのが特徴です。
このセット定期の場合、金利が3%などになっていて、定期預金単体の商品に比べて金利が高く設定されていますが、よくよく説明を見ると、「最初の3カ月間だけ3%」といった期間限定になっているケースが多いというのが、落とし穴ポイントです。この場合、トータルで見るとお得感はほとんどないので、注意してください。
注目が集まる「個人向け国債」
そして、定期預金よりも今さらに注目を集めているのが、「個人向け国債」です。2026年度の個人向け国債は4~8月の5カ月で約4兆円と、過去最高ペースで発行額が伸びています。好調の要因は、利回りの上昇です。2026年8月発行分(7月募集分)の金利は、「固定3年」が1.56%、「固定5年」が1.95%、「変動10年」が1.80%でした。
個人向け国債には「固定3年」「固定5年」「変動10年」と3つの商品があり、「固定3年」と「固定5年」は満期まで同じ金利が続きます。「変動10年」は市場金利に合わせて半年ごとに金利が変わるタイプで、どのタイプも最低金利の年率0.05%が保証されています。
また、個人向け国債には安定的に資産形成しやすいポイントが複数あるのも、人気の理由でしょう。「国債」は国が発行する債券のため、日本が破綻しない限り元本割れしないという、安定した商品です。さらに1万円から購入できるため、資産運用に慣れていない方でもはじめやすい傾向があります。そして、購入から1年経てばいつでも中途換金できるため、ローリスクで手軽にはじめることができるのです。ちなみに、中途換金した場合は直近2回の金利が差し引かれますが、元本割れはしません。