維新の元勲、後藤象二郎を看護

看護婦講習所で講義をおこないながら、オファーがあれば看護婦として派遣先へ赴く。東京に戻ってから3カ月後には、維新の元勲で政府の重職を歴任した後藤象二郎から依頼を受けた。心臓を患い箱根で静養する後藤に付き添うことになる。せっかく帰京したのだが、これでまたしばらく家族と離れて暮らすことになってしまう。家でゆっくりしている間がない。

後藤象二郎の肖像写真
後藤象二郎の肖像写真、1897年以前(画像=(近世名士写真 其2/PD-Japan-oldphoto/Wikimedia Commons)

母の哲は還暦を過ぎても元気で家を切り盛りしている。それがありがたかった。この母がいるから、和も好きな仕事に没頭できる。子どもたちの教育についても、哲に任せきりにしていた。和が娘だった頃には、母から稽古事けいこごとや家事などを厳しく躾しつけられたという記憶がある。しかし、孫には甘くて過保護だった。