「本の時間は心地いい」そんな感覚が、脳への大切な刺激に
乳幼児期は、「何を読むか」よりも、「どう過ごすか」を大切にしてください。この時期の子どもにとって、本は内容を理解するためのものではありません。本を介して、親御さんと安心を共有するための存在です。
まだ言葉がわからなくても、声のトーンやリズム、ページをめくる音、膝の上のぬくもりは、すべて脳への大切な刺激になります。途中で立ち上がってしまっても、最後まで聞けなくても、まったく問題ありません。「ちゃんと聞かせなきゃ」と思わなくていいのです。
むしろ大切なのは、読んでいる大人自身がリラックスしていることです。義務感や焦りは、驚くほど子どもに伝わります。上手に読もうとしなくていい。感情を込めすぎなくてもいい。ただ、同じ時間を共有することに意味があります。できれば、膝の上に抱っこしてやれば、ぬくもりが伝わり、お子さんはもちろん、親御さんもリラックスすることでしょう。毎日でなくても、短い時間でもいいのです。「本の時間は心地いい」「お母さんやお父さんと一緒にいると安心できる」。そんな感覚がゆっくりと育っていけば、それで十分です。
『ポップアップ絵本 カラーモンスターきもちは なにいろ?』
ページを開くといろんなものが飛び出してくるポップアップ絵本。さまざまな気持ちが自分の中でぐちゃぐちゃになって困っていたカラーモンスターが、友達の力を借りて、色と結びつけながら気持ちを整理していく。自分の中にはいろいろな「気持ち」があることや、色で気持ちを表現することもできることを気づかせてくれる。
『おいで! うさぎちゃん』
絵本から飛び出す、ふわふわした布でできた両腕に指を入れて動かす「パペット絵本」。お母さんうさぎがギューッと抱きしめてくれる温かさを、子うさぎになった気分で感じる。まだ言葉がわからなくても、絵本の世界に入れてしまう。
『新装版 たべるのだあれ?』
バナナや葉っぱ、魚などの食べ物ごとに「たべるのだあれ?」と問いかける。ページを開閉すると、その食べ物が大好物の動物の口がパクパク動く仕掛け絵本。どの動物も、美味しそうに食べている。見ているだけで「いろんな食べ物があるな、食べることは楽しいな」と感じられる。
『はらぺこあおむし』
卵から生まれたちっぽけなあおむしが、いろんなものに穴をあけて食べながら、どんどん大きくなっていき、最後はきれいなチョウになる。絵には実際に穴があいているので、本当にあおむしがそこからもぐりこんでいく様子が想像できる。
※本稿は、『プレジデントFamily2026春号』の一部を再編集したものです。





