三笠宮家の動きは“養子縁組”への布石か
ここで少し話を変える。
2025年、三笠宮家の彬子さまが三笠宮家の当主になった。同時に、母の信子さまも「三笠宮寛仁親王妃家」を創設した。「皇室に生まれた女性」が当主になったのも、「民間から嫁いだ女性」が宮家をつくったのも、1889年に旧皇室典範が制定されて以降、初めてという。
三笠宮家には彬子さまの父・寛仁さまを筆頭に男子が3人いたが、3人とも亡くなり、後を守っていた三笠宮妃百合子さまも24年に亡くなった。当主不在という事態に加え、“母子の不和”もあり、彬子当主、三笠宮寛仁親王妃家の誕生となった。
経緯はさておき、これで「女性宮家」創設へのハードルが下がった、「愛子天皇」誕生への道だ。そんなコメントを伝えるメディアもあった。が、別な見方も伝えられた。両宮家が養子縁組の受け皿になるという見方だ。「愛子天皇」への道か、「男系男子」への道か。石破政権下では玉虫色に見えたが、高市政権となると「男系男子」寄りに思えてくる。
高市首相の皇室観に見えた、麻生氏の存在
ここからは、『文藝春秋』2022年1月号を見ていく。高市さんが皇室観を語っているのだ。自民党総裁選(21年9月)に立候補、岸田文雄さんに負けた直後というタイミング。4候補のうち高市さんと岸田さんは、安定的皇位継承で「旧宮家の皇籍復帰を支持」としていた。
記事のタイトルは、〈高市早苗「女性天皇には反対しない」〉。え、そうなの? と読み始めると、冒頭で高市さんは「令和二十二年には皇紀で数えると二七〇〇年を迎えます」と語る。それほど長い間、男系男子で皇統を守ってきた。「ひとたび女系に変えてしまうと、元には戻せなくなってしまいます」。
次に女性天皇と女系天皇の違いを語る。仮に愛子さまが天皇になれば「男系の女性天皇」になり、愛子さまが民間の男性と結婚し、女子が誕生して天皇になれば「女系の女性天皇」になると説明する。そして「今の時代に変えてしまったら、やり直しはききません」。
これは典型的な「女性宮家」反対論だ。愛子さまが当主になるとこうなると、勝手に予測する。この主たる論者は麻生太郎さん。「高市首相誕生」の最大の功労者で、現在は自民党副総裁。三笠宮寛仁親王妃信子さまの兄だ。