最良の教育は「自身が見本を見せること」
私は「ありがとうございます~!」と代わりにお礼を言い、「これ、お母さんがもらっちゃってもいい? ちょうど喉がかわいていたから」なんて言って、引き取っていました。
そういうことを繰り返していると、娘もジュースをもらったときに「ありがとう」が言えるようになります。いただいたものが何であれ、受けた厚意に対してはお礼を言うものなのだなと自然に学んだからです。「ありがとうって言いなさい」と強制していたら、「でも、ジュースは欲しくないのに!」と不満を溜めていたかもしれません。
保育園や幼稚園、小学校では、「こういうシチュエーションではこう言いなさい」と指導されることがあります。
「わざとでなくても、お友だちを悲しい気持ちにさせたときは、『ごめんね』って言うんだよ」
「『ごめんね』って言ってもらえたら、『いいよ』で答えようね」
たとえばおもちゃを取り合って相手の子を泣かせてしまったようなとき、「ごめんね」「いいよ」で仲直りをさせようというわけです。もちろん先生方も子どもたちの気持ちを聞く努力もされているとは思います。
子どもが悪いことした時の親のNG発言
でも、集団生活をスムーズに進めていくためにはある程度のところで終わらせなければなりません。本当はそれぞれにもっと言い分があるかもしれませんが、「その場を丸く収める」というのも一つの社会スキルと言うこともできます。
小学校の授業を見学すると、誰かが発表した際に「いいでーす」「同じでーす」とみんなで言う場面に遭遇します。いやいや、同じではないだろうと思ったりするのですが、社会には「しきたり」があるものです。だからこそ、家庭ではもっと個別の事情に目を配ることが大切です。社会生活をスムーズにさせる言葉を使えるように見本を見せつつも、本当はどう思っているのか観察しましょう。
不満に思っていそうなら、話を聞いてあげてください。家庭では「そういうときはこう言いなさい」と強制しないほうがいいのです。
子どもが学校等でやってはいけないことをしたとき、管理責任のある親が代わりに謝ることもあると思います。学校から呼び出されて注意をされたら、親としては「謝る」一択です。そして、子どもには事実として報告をすればいいでしょう。「こうやって注意を受けたから、あなたの代わりにこういう謝罪をしてきたよ」と伝えれば十分です。



