良好な心理状況で働き続けるために

理想的な職場とは、「心理的安全性」と「成長機会」が両立している場所だと考えられます。意見が言いやすく失敗が許容される「心理的安全性」が高いだけでは、次第に刺激がなくなり「ぬるま湯」となって、キャリアへの不安(有意味感の低下)を招きます。逆に「成長機会」だけを求めると、過度な負荷で心身を消耗します。

ご自身のメンタルを守るために、自分の「限界サイン」を知っておいてください。

・休日の間も、ずっと仕事の懸念が頭から離れない
・会社を全く信用できず、その会社の社員であることに誇りを感じない

特に、後者のような感覚があるなら、それは「有意味感」が枯渇している危険な状態です。私は、働く上でこの「有意味感」が最も大切だと考えています。「この苦労には意味がある」と思えるうちは、人はしなやかに強くなれますが、それが枯渇しているなら、その職場にいるのは限界かもしれません。

あなたが自分を大切にしながら、納得感を持って働ける場所を見つけられるよう、心から応援しています。

舟木 彩乃(ふなき・あやの)
心理学者

心理学者〈ヒューマン・ケア科学博士/筑波大学大学院博士課程修了)。博士論文の研究テーマは「国会議員秘書のストレスに関する研究」/筑波大学大学院ヒューマン・ケア科学専攻長賞受賞。メンタルシンクタンク(筑波大学発ベンチャー)副社長。官公庁カウンセラーでもあり、中央官庁や自治体での研修・講演実績多数。文理シナジー学会監事。AIカウンセリング「ストレスマネジメント支援システム」発明(特許取得済み)。国家資格として公認心理師、精神保健福祉士、第1種衛生管理者、キャリアコンサルタント技能士2級などを保有。Yahoo!ニュース エキスパート オーサ-として「職場の心理学」をテーマにした記事、コメントを発信中。著書に『あなたの職場を憂鬱にする人たち』(集英社インターナショナル)や『発達障害グレーゾーンの部下たち』(SB新書)他。