日本には英文法をちゃんと教えられる先生が少ない

【西岡】日本人の多くは中学校と高校の6年間、そしていまの子どもは小学校でも英語を学んでいます。それにもかかわらず、多くの日本人は英語に苦手意識を持っています。

これは英語教育の問題だと思うのですが、なぜ日本の英語教育はダメなのかというと、英文法をちゃんと教えられる先生が少ないからではないか、というのが私の仮説です。たとえば、「mustとhave toは一緒だから、言い換えられたら丸をあげる」というのが高校入試なわけです。

ところが、高校に入ったら「mustとhave toはこう使い分けなきゃダメ」みたいなことを言われる。これでは混乱しますよね。

もう一つ、僕が違和感を抱いているのが、「学校教育で5文型を軽視しすぎなのではないか」ということです。僕は5文型こそが英語においてもっとも重要で、できれば中学校からきちんと教えるべきだと思っています。

ところが、この5文型の大切さを伝えられる先生が非常に少ないんです。これは、英文法以外でも言えると思いますが、いまの学校の先生は「何を勉強すれば点数が取れるか」を語れる人はいても、「なぜその勉強をやらなければいけないか」を明確に教えられる人があまりにも少ない。

その「なぜ?」がわからないまま勉強をやらされるから、生徒たちのやる気も出ませんし、理解も深まっていかないんです。

英語の成績優秀者は5文型が好き⁉

【マーク】私もそこに大きな問題があると思っています。私は英文法を習った日本人英語講師から、5文型を徹底的に叩き込まれました。

それまでは「英語ってダラダラ長いよなぁ」と思ってとても苦手だったのですが、「ここまでが修飾語で、ここに主語があって、動詞があって……」と見ていくと、どんなに長い文章も全部、5文型のどれかに当てはまることがわかるようになって。

これを何度もやって、「なんだ簡単じゃないか」と目からウロコが落ちました。英文法が身についたことで一段とやる気が増して、英語が俄然おもしろくなってきたんです。

【西岡】僕の中に一つの仮説があるんです。「英語がちゃんとできるようになった人は、高校のときの5文型の授業が好きだったはずだ」と。

【マーク】本来は5文型を中学生の早い段階で学んで、「こういう構造で英語が成り立っている」というのを理解してからのほうが、英語力は伸びるのではないかと思います。

僕がもう一つ、中学英文法に欠けていると思っているのが「品詞」の勉強です。そもそも、英単語を知っていてもそれがどの品詞なのかを知らないと、5文型に当てはめることができません。

【西岡】実際、僕も品詞を理解しないまま高校の英語の授業を受けていました。「名詞と形容詞は何が違うんだ?」「主語になれるのはなんで名詞だけだっけ?」と、全然わかっていなかった。