パートナーに自分の苦労が伝わらないつらさ

さらにつらいのは、その苦しさが配偶者のトキに伝わっていないところだ。トキも仕事と、生家の雨清水家の看病で忙しく、夫のSOSに気がつけない。夫婦共通の趣味である夜更けの「怪談」の時間に銀二郎が愚痴をこぼしても、伝わらない。もどかしく、哀れである。

実家もバカにされ、自身もバカにされ、パンク寸前の銀二郎。借金返済のために遊郭の客引きまで始めるが、それを大舅に見とがめられ、そんな下賎げせんな仕事で稼いだ銭は家に入れるな、と怒鳴られる。