田原総一朗が見た太田彩子の素顔
「営業女性で支えあおうという発想は新鮮だった」

太田さんは「営業部女子課」という組織をつくった。営業は大変難しく、何を売ろうとしても「いま間に合っています」と断られることが多い。それを突破するためには相手にとっておもしろい存在になる必要があるが、営業女性に対してはいまだに世間の風当たりが強く、挫折する人も多い。そこで営業女性のコミュニティをつくって支えあおうという発想は新鮮だった。1人の飛びぬけたスーパー営業ウーマンを育てるのではなく、上位5%に入るトップセールスを1000人つくりたいという太田さんの目標もおもしろい。いまの若い人は、成長意欲はあるものの、1位になって目立ちたくはないという。そうした心理をよくとらえた目標設定だ。

ベレフェクト代表 太田彩子
1975年、神奈川県生まれ。私立桐棚女子高校卒、早稲田大学法学部3年生時に妊娠し出産。離婚後、子育てをしながらリクルートで営業を経験し、社内表彰MVP制度で3度入賞する。2006年女性営業職に特化した人材育成を支援するベレフェクトを設立。09年女性の営業職だけを集めたコミュニティ「営業部女子課」を設立し、13年に一般社団法人化した。
田原総一朗
1934年、滋賀県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京を経てフリーに。活字と放送の両メディアで評論活動を続けている。『塀の上を走れ』『人を惹きつける新しいリーダーの条件』など著書多数。
(村上 敬=構成 宇佐美雅浩=撮影)
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