女優 広末涼子

1980年、高知県出身。94年にCMでデビューするや、抜群の存在感で脚光を浴び、歌、ドラマ、映画、舞台へと活躍の場を広げる。97年に『20世紀ノスタルジア』で映画初主演。映画賞の新人賞を総なめにする。2000年に『秘密』でシッチェス・カタルーニャ国際映画祭最優秀主演女優賞、日本アカデミー賞では00年『秘密』、08年『おくりびと』、09年『ゼロの焦点』で優秀主演女優賞を受賞。4月6日から『桜、ふたたびの加奈子』が公開されている。


 

普段、外食はほとんどしないのですが、公演のあるときには、出演者の方やスタッフのみなさんと食事をする機会が増えますね。お酒も飲みますよ。日本酒もワインも大好き。でも、飲める年になってまだ10年ちょっとですから。最近は母に焼酎を教えてもらったりして、でもまだ芋焼酎は飲めないんです。今は進化中ってところですね。

実家は高知で、親戚や友人と集まってはお酒を飲む文化の中で育ちました。お酒って、みんなで楽しくその場所、時間を共有することだと思います。初めての人でも飲めば友達か兄弟かっていうくらい、南国土佐の人たちは、人が大好きで愛県心が強くて、ウェルカムな感じです。そんな県民の血を自分も引いているなって、この頃すごく感じます。

お盆とお正月には、必ず高知に帰ります。自分が育ってきた土地の味は、やっぱり体に染み付いているのでホッとしますね。それに、家族や友人を連れていって、食べさせてあげたいものがたくさんあるのも幸せです。おいしい野菜や、小夏や文旦などの柑橘類、それに鰹のたたき! みんなとっても喜んでくれるんですよ。

舞台中などは不規則になりますけど、毎日、朝は5時半に起きて、6時半には朝ご飯です。夕ご飯も17時半で、いたって健康的。個人的には和食が好きで、お米は食べずにおひたしとかの副菜が数品あればいい、という感じなので、たまに外食するときは和食が多くなりますね。こうしてちょっとずついろいろなものが食べられるのが、本当に贅沢な気分になれるんです。

体調管理はどうしてますか? と、よく聞かれるのですが、私の場合は本当に、食事と睡眠が一番。昔、CMのコピーで「くうねるあそぶ」というのがありましたよね。大好きな言葉なのですが、これって本当に大事なこと。お仕事してがんばることは、大人なら当たり前のことだけど、それに加えて、ちゃんと食べること、ちゃんと寝ること、ちゃんと遊ぶことは、すごく自分自身のバランスを調えてくれる。お仕事をがんばって、ちゃんと食べて寝るだけでもいいけれど、友達と遊ぶとか、自然と遊ぶとか、そういうことをプラスするだけで、すごく人生って豊かになるんだなって、最近感じています。