上司と部下、親と子、夫と妻……人間関係を良好に維持するのに大切なのは互いのやり取りの中のネガティブとポジティブの比率。スピーチ&コミュニケーション戦略研究家の岡本純子さんは「人間が幸福を感じる転換点は、ネガティブな感情1に対してポジティブな感情3だという調査結果がある。また、別の調査では円満夫婦のやりとりはポジ5:ネガ1だが、離婚夫婦はポジ0.77:ネガ1だった」という――。

※本稿は、岡本純子『世界最高の伝え方』(東洋経済新報社)の一部を再編集したものです。

向かい合わせの男女のシルエット
※写真はイメージです(写真=iStock.com/KrizzDaPaul)

「北風と太陽」の話の続きを知っていますか?

「北風と太陽」のお話をご存じでしょうか。

北風と太陽で、「旅人の服を脱がせたら勝ち」という勝負をしました。北風は強い風を吹かせましたが、旅人は飛ばされまいと必死で服を押さえつけるだけ。太陽が日光を注ぐと、旅人は暑さで、自分から脱ぎました。

こんなお話ですが、じつはこの話には続編があるようなのです。

私のセミナーに参加してくれた人が教えてくれました。北風と太陽は、しばらくして2回戦をすることになりました。今度は、旅人の帽子を脱がせることができるか勝負をすることにしました。太陽がその光をさんさんと降り注ぐと、あまりの暑さに、旅人は逆に帽子を目深にかぶりなおしました。

ところが、北風がぴゅ〜っとひと吹きしただけで、帽子はあっという間に脱げてしまいました。今回は北風の勝利です。

太陽のような温かい言葉のほうが、北風よりはるかに効果があるという話かと思ったら、じつは「北風も時には効果を発揮する」というのが結論のようです。