あえて「考えない」時間をつくる

良いプレーをするためには、ある程度の緊張感は必要ですが、緊張しすぎるとガチガチになったり、余裕がなくなって冷静さを失い、実力を発揮できなくなります。

酒井宏樹(著)『リセットする力「自然と心が強くなる」考え方46』(KADOKAWA)

僕はグラウンドを離れたらサッカーのことを考えません。

練習前には昼寝を30分する。眠れなかったとしても、10分でも20分でもいいから横になって目を閉じる。練習が終わって帰宅後は家で子供と遊び、食事のときには少量のワインを飲み、夜はバラエティ番組を見て笑って過ごす。

これまでの経験から、練習や試合では自然と緊張感が高まっているので、自分が思っている以上に実は精神的な疲れが溜まっていることが多いとわかったのです。肉体的な疲労はすぐにわかるので認識できますが、精神的な疲労の場合は案外気がつかないもの。

だからこそ、グラウンドを離れたときは、極力リラックスタイムに充てています。やはり大切なのはメリハリです。

不安やプレッシャーにおしつぶされそうなときは、「あえてリラックス」を意識をしてみてはいかがでしょうか?

酒井宏樹(さかい・ひろき)
プロサッカー選手、サッカー日本代表
1990年4月12日、長野県生まれ。千葉県柏市で育つ。柏レイソルU-15、U-18を経て2009年にトップチームへ昇格。2010年にJリーグデビュー。2011年にはチームの主力として活躍し、チームのJ1優勝とともに、ベストイレブン、ベストヤングプレーヤー賞を受賞。同年10月にはA代表に初選出される。本での活躍が評価され2012年にドイツ・ブンデスリーガのハノーファー96へ完全移籍。主力として活躍した後、2016年6月にフランスの名門オリンピック・マルセイユへ完全移籍。マルセイユ移籍後も確固たる地位を築き、不動の右サイドバックとして活躍。日本代表でも欠かせない存在として、2018年ロシア・ワールドカップでの活躍が期待されている。ツイッターアカウント:@hi04ro30ki
(撮影=千葉格)
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