大学進学率 2016年52.0%、1955年はわずか7.9%

先日、今年度の文科省『学校基本調査』の速報集計結果が公表されました。

各学校の児童・生徒数、卒業生の進路など、学校の基本データを掲載した公的資料です。教育学、とりわけ教育社会学の研究者で、この資料を知らない者はいません。

いろいろなデータが載っていて、どこから見るか迷うくらいですが、私は上級学校進学率に関心を持ちます。上記の速報集計によると、今年(2016年)春の高校進学率は96.6%、4年制大学進学率(以下、大学進学率)は52.0%となっています。

 

現在では、同世代のほぼ全員が高校に進学し、2人に1人が大学まで進むと。1955(昭和30)年では、高校進学率は51.5%、大学進学率に至ってはわずか7.9%でした。当時は半分が中学卒業と同時に社会に出て、大学まで進んだ者はごく少数だったことになります。

60年の隔たりがあるとはいえ、当時と今では隔世の感があります。少子高齢化や産業化・都市化など、諸外国に比して日本は社会変化のスピードが速いのですが、国民の高学歴化もそうです。

高校進学率は、中学校卒業者のうち高校に進学した者が何%かですが、大学進学率についてはちょっと説明が要るでしょう。大学進学率とは、18歳人口ベースの浪人込みの進学率です。誤解されることが多いですが、分母は高卒者ではありません(高校に進学しなかった者が抜け落ちてしまうからです)。

分子・分母の数値から、今年春の大学進学率を計算してみましょう。分子は今年春の4年制大学入学者数で、その数61万8424人。分母は推定18歳人口で、3年前(2013年春)の中学校・中等教育学校前期課程の卒業者数(119万262人)を使います。よって2016年春の大学進学率は、上述のように52.0%となります。同世代の半分が大学に行く状況の、数値的な表現です。

分子には上の世代(浪人)も含まれますが、今年の18歳人口からも浪人経由の大学入学者が同程度出るものと仮定し、両者が相殺するとみなします。

いささか乱暴に思えるかもしれませんが、これは私が独断で考えたものではなく、公的に採用されている、浪人込みの大学進学率の計算方法です。