世界一の練習量+自主練習で得点王争い

いつも周囲への感謝を忘れない。家族への感謝、恩師・コーチへの感謝、チームメイト・ファンへの感謝。意外にも、初めてのW杯代表である。W杯開幕前、大会に懸けるものは何ですか? と聞けば、五郎丸は短く、こう即答した。

「感謝です」

練習はうそをつかない。日本代表の「世界一の練習量」に加えて、ふだんから自主練習を欠かさない。英国にきても、チーム練習が休みでも、ひとり、コーチ相手にゴールキックの練習を繰り返す。

185センチ、99キロ。体幹やフィジカルが強化され、蹴る際の体の芯がぶれなくなった。結果、フォーム、ボールの軌道とも安定している。ランプレー、タックルも随分、よくなった。

南アフリカ戦では豪快なランからトライを奪うなどし、大金星に貢献した。3試合でひとり45点(1トライ、5ゴール、10ペナルティゴール)をマーク。W杯日本歴代最多得点記録を樹立し、今大会の「得点王」争いでも上位を走っている。

「歴史が一つ一つ変わっていくことはチームに非常にプラスになりますし、個人的にもうれしいですね」