「すべきこと」を優先すると「したいこと」を見失う

実は、私自身も同じでした。いくら自分探しをしても、やりたいことが見つからない。

それは、好きなことに従って生きる、好きなことより、すべきことを優先してきた結果、「WANT感性」が鈍っていたからです。

この鈍った感性のままでは、どんなに人生を変える職業に出会ったとしても心が反応しないので、結局のところ天職に出会えないのです。

そう、大事なのは自分の感性を回復させることなのです。

【2. WANT感性を鈍らせる3つのブレーキ】

では、この感性を鈍らせているものは何でしょうか?

ブレーキ1. 自分への義務感

会社や家庭では「すべきこと」「あるべき姿」を求められます。しかし、すべきことを優先しすぎて自分のやりたいことを感じる感性が鈍ってくる原因にもなります。少しでも「やりたいこと」「ありたい姿」を描いて優先する習慣をつけることが大切です。

ブレーキ2. 自分への限界

「自信がない」「どうせ無理だよ」と諦める癖がつくとせっかくやりたいことに出会っても、頭で押しつぶしてしまいます。まず、できるかどうかは脇に置いて、素直に「こうなりたい」「これがしたい」という感情を感じることを自分に許すことが大切です。

ブレーキ3. 周りからの反対や否定

「独立したい!」「趣味で食べていきたい」などと周りに言うと、多くの場合は否定されたり、反対されたりします。相手はリスクを回避させるために善意で言っているつもりですが、現実には余計なお世話であることが多いのです。

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したいことをする人しない人の分かれ道

私が会社員から習慣化コンサルタントとして独立すると決めた時、本当に賛成した人はほとんどいませんでした。友人から会社の上司まで「好きなことで食って行けるほど世の中甘くない」「ダメだったらどうするのか?」「せっかくいい会社にいるのに……」と、アドバイスは現状維持の方向のものばかりでした。

このような周りからの声で、断念する、先延ばしにするケースも非常に多いでしょう。

しかし、自分の人生を変えるためには、「現状維持ゾーン」から「リスクゾーン」に出る必要があります。

そしてその時には、上記のような3つのブレーキが強烈に心にかかってくるものです。しかし、それをなんとか乗り越えた時に新しい世界が広がります。