3. 長い話をやめさせる
質問で切り返し、本題に戻す

仕事に集中したいときに限って、電話がかかってきたり、上司や部下から声をかけられたりして、集中を妨げられることはよくある。特に困るのが、一度話を聞いたが最後、長話が延々と続く人だ。集中が途切れるだけでなく、ダラダラと時間を浪費してしまう。こんなとき、いったいどうすればいいのだろうか。

「話が長い人は、前置きや説明が長かったり、話が横道にそれたりして、なかなか結論までたどりつかない人が多い。まず要件を聞くようにすることが第一ですね。でも、相手が目上の人であれば、なかなかそういうわけにもいかないので、話がそれたら質問でうまく切り返して、話を本筋に戻させる。『なるほど。それが先ほどの話につながるんですね?』という具合ですね」(理央さん)

仕事の邪魔を避ける方法はもう一つある。「一人になれる場所」をつくっておくことだ。

「外資系企業であれば、誰も入ってこられない部屋にこもることができる場合もありますが、日本企業ではなかなかそうはいきません。その場合は、会社の近くにお気に入りのカフェなどを見つけておく。集中力を持続させるには、落ち着ける自分の場所を持っておくことがとても有効です」(理央さん)

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90分、邪魔されない時間を確保せよ

人間の集中力はピークに達するまでに20~30分ほど時間がかかるといわれる。しかも、長くても1時間程度しか持たない(図参照)。途中で誰かに話しかけられて集中力が途切れると、ピークに達するまでにふたたび30分待たなければならないのだ。難しい仕事に取り組むなど、高い集中力が求められるときは特に、まず環境を整えておこう。

短時間でも集中力を高める方法として、理央さんはランチタイムの「昼寝」をおすすめする。

「睡眠時間が3~4時間しかとれないと、どうしても昼食後の会議などでウトウトしてしまう。ランチタイムに15分ほど昼寝をすれば、効率的に仕事をすることができます」