今、毎月の小遣いが1万円だとします。これがいきなり1ヵ月1000万円になったら、どうやって使いますか。想像することすらできません。クルマを買ったところで、350万円ぐらいでしょう。あと650万円残ってしまいます。

つまり人間は1万円にゼロが3つ付いて1000万円になっただけで、もう考えられなくなる。ゼロが3つ付くことを、キロという。コンピュータなら、キロ、メガ、ギガという単位で増えていきます。テラバイトになると1兆以上ですから、後ろにゼロが12個ついている。こういう時代は、考えられない。考えられない時代に考えたところで、間違った答えを出すか、思考停止に陥るだけです。

そんなときはまず人に聞くことです。これが1番簡単。聞くのはタダです。

それなのにダメな社長は自分1人で悩んで挙げ句の果てにノイローゼになったりする。

聞くのが恥ずかしいのでしょうが、1人の人間が何でもかんでも知っているはずがない。聞くのが恥ずかしいのではなく、聞かないで問題を解決しないことが恥ずかしいのです。早く解決しないと、自分の心も傷ついてしまい、また悩んでしまう。そんなのはつまらないプライドでしかありません。

それでも決められなかったら、実際に触ってみる、行ってみるしかない。体験してみることで、ようやくどんなものか分かる。それから方向を調整していけばいいのです。

それなのに自分からはアクションを起こさないで、冬眠から目覚めたクマが穴の中から世の中がどうなっているかと様子を窺ってばかりではダメです。私はこういう社長を“穴熊社長”と呼んでいます。

見切り発車で行動するのが1番いい。何事も50%成功できると思ったらGOです。

 【社長の時間術】見切り発車こそ、正しい決断

※本連載は『絶対に会社を潰さない 社長の時間術』(小山昇著)からの抜粋です。