今も変わらない天皇の地位の原則とは

皇室典範では、第4条で「天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する」と定められており、これは、実質的に天皇の地位が終身であることを意味する。上皇はそれに反する意向を示したことになるが、それによって皇室典範そのものは改正されなかった。特例法として処理され、そのなかでも、皇室典範第4条の「規定の特例」であることが強調されていた。つまり、天皇の地位は終身であるという原則は、今も変わっていないのである。

現在の天皇が高齢になり、同じように生前に退位する意向を示したとしたら、少なくとも再び特例法を成立させなければならない。天皇は亡くなるまでその地位にあるべきだという建前は変わっておらず、天皇はそれに縛られていることになる。その地位から退こうとしても簡単にはそれができない。それが一大騒動に発展することははっきりしているので、自由に退位を表明できないのだ。