火口から流れ出た溶岩流で、草木は焼け、鹿や犬も焼死

7月6日午後2時頃、激しい噴火が始まり大量の軽石が落下。それが終わると、火口から灼熱の溶岩流が流出してくるのです(6日の夜から7日)。8日の朝にも浅間山は大爆発。火煙が噴き上がり、火口からはまたもや溶岩流が流れ出します。

浅間山と溶岩
写真=iStock.com/show999
浅間山と溶岩

溶岩流は土砂や岩石を呑み込むようにして、鎌原村(現在の群馬県嬬恋村鎌原地区)に迫ります。そして火口から約15キロも北にあった同村を埋め尽くしてしまうのでした。ちなみに鎌原村を襲った土石なだれは火砕流ではなく「冷たい土砂の流れだった」とする報告もあります(早川由紀夫「鎌原村を襲った土石なだれは、鬼押出し溶岩から発生した」『地理』62ー8、2017年)。