「愛されるためには私が努力するしかない」
②不安定―執着型 「愛情を得るために奮闘しなければ」
この愛着スタイルの信念は「私はダメだけど、他者は良くて、私よりも優れている。だから私は、愛情を得るために奮闘しなければいけない」です。
この愛着スタイルは、子どもが親の行動を予想できない場合に形成されることがあります。親が気まぐれで、子どもは親の機嫌に翻弄されているような場合です。
例を挙げてみましょう。母親が子どもの遊びにつき合っているときに、突然「そうだわ、○○さんに連絡を取らなくては」と思い立ち、子どもの遊びを中断させました。でも、子どもは母親のそばに寄ってきて、相手をしてもらいたがっています。母親はそれを邪魔に思い、子どもを追い払います。すると、子どもは母親のこの矛盾した行動を理解できず、それゆえに「私がいけないんだ」と思い、母親からまた追い払われないように自分が何とかしなければと必死になるのです。
この愛着スタイルを持つ大人は、「自分は他者の愛情なしでは生きられない」と感じているために、結びつきを非常に求めています。さらに「他者の愛情を得るためには努力しなければいけない」とも思っているので、周囲の人に過剰に合わせ、好かれて認められるようにいろいろと頑張ります。
嫉妬深く、不幸な恋愛関係に陥りやすい
「回避型」は、自分だけを頼りにしたがりますが、「執着型」は、人間関係の中に自分の拠りどころを見出します。執着型にとって、独りは大きな孤独感を引き起こし、結びつきは、安心感を与えてくれるのです。
それゆえに恋愛関係となると、相手にしがみついて激しく嫉妬する傾向があります。見捨てられるのは、執着型にとって「私はダメだ」という信念を再認識する大惨事なのです。だから、執着型が不幸な恋愛関係に陥りやすいことは、誰にでも容易に想像できるでしょう。
そして執着型は、パートナーから思いやりのない態度をとられると、それを自分のせいにしていきます。幼少期に得た「私がいけないんだ」という信念が呼び起こされるのですが、とくに自分勝手なパートナーに対して、その信念が強まります。
なぜなら、パートナーの行動を自分のせいにすれば、「自分が変われば、パートナーとの関係が好転する」という期待を抱けるからです。そうしてパートナーを偉大なる愛の対象と見なし、その愛を必ず手に入れて、自分のコントロール下に置かなければいけないと考えるようになります。
しかし、このような人が本当に手に入れてコントロールしたいのは、パートナーではありません。自分自身の価値です。つまりパートナーに自己価値を投影しているのですが、執着型のほとんどがこのことに気づいていません。


