頼りにならない親に育てられた子どもは…
不安定型愛着スタイルを持つ子どもは、頼りにならない親のもとで育っています。頼りにならない親というのは、子どものことをいつもあまり気にかけていない親や、気にかけるときがあっても、その後また気にかけなくなる親です。どちらの親も、優先しているのは自分の欲求であり、子どもの欲求ではありません。
一方、そうした親に育てられた子どもは、生きていくためには親に頼らざるを得ないので、親に受け入れてもらえるよう、あるいは少なくとも親から拒絶されないよう、親の機嫌をうかがい、親の欲求に合わせて行動するようになります。
親が子どもの結びつき欲求を十分に満たせないと、子どもは親子関係の修復に対する責任を引き受けるようになるのです。この責任の引き受けは、後の人生で心の問題や精神疾患の温床となります。
不安定型愛着スタイルは、「回避型」と「執着型」に分類されます。どちらのスタイルの人も親と不安定な結びつきをしていますが、その状況から学んだことによって、回避型と執着型に分かれます。まずは、回避型について詳しく説明していきましょう。
「自分が我慢するしかない」と思うように
①不安定―回避型 「自分で自分を守らなければ」
この愛着スタイルの信念は「私は重要ではない。だから、誰かと一緒にいるときには、自分の欲求や感情を抑えなければいけない。親密は安全ではない。私は自分で自分を守らなければいけない」です。この信念に基づいて、親密な結びつきを避けるようになります。
回避型愛着スタイルを持つ子どもは、自らの欲求にあまり注意を払ってもらえなかった経験をしています。たとえば、親のタイトなスケジュールに合わせて、食事時間と就寝時間が厳密に決められていたという子どもも珍しくはありません。
親は、愛情のこもった心遣いをする余裕がほとんどなかったのかもしれませんが、子どもは、自分が母親に負担をかけていると感じてくるのです。
また、両親がケンカばかりしていて落ち着かない家庭で育った子どもも、親にこれ以上、負担をかけないようにしなければいけないと感じ、そのために自分の欲求や悲しみ、怒りの感情を抑え、代わりに親の欲求を満たそうとするようになります。その結果、上記のような信念を持つようになるのです。


