今ここ思考の子ども、逆算思考の親

【自分VS子ども】

沼①子どもの発達

「子どもの成長が遅いのではないか?」「同学年の他の子はもう○○ができているのに……」という子どもの発達について悩むことが多い特徴があります。

とくに、自分の親や義理の親に「この子、言葉が遅いわね」「ちょっと好みが変わっているんじゃないの?」などと言われたり、幼稚園や保育園、小学校の先生に「○○ちゃんは△△が苦手みたいですね」と指摘されたりして、気にしてしまう傾向が強いでしょう。他にも、医師やママ友から言われた言葉を引きずっているケースもあります。

自分にとって大きい存在の誰かに、子どもの成長について言われたことをずっと手放せずに悩み続けてしまうという沼です。

沼②子どもの受験と試験

早い人は幼稚園受験から始まります。今では受験というイベントを軸にして、子どものタイムスケジュールを組み立てる保護者は少なくありません。

幼稚園受験、小学校受験、中学受験の対策のために、子どもの「すべきこと」を親が決めることで親子関係がぎくしゃくするケースも多くあります。

受験ありきで生活を進めようとすると、親はどうしても「みんな我慢して勉強しているのよ」「今ここでがんばったら、いい中学校に入ってラクになるから」といった声がけや接し方になってしまいます。

しかし、子どもは今ここ思考です。この性質上、大人の逆算思考はピンとこないので、親子間で衝突や葛藤が生じやすくなり、多くの人がこの沼にはまってしまいます。

子どもと先生との約束なのに…

沼③子どもの宿題と習いごと

最初は子どもの好きなことを応援する気持ちから習いごとを始めますが、だんだんと「こなすべき」という“べき論”が強くなっていきます。宿題も、これと同じ構造です。

そうなると、子どもよりも親に力が入って、「まだ練習していないの?」「宿題、全然やっていないじゃない!」と管理する傾向が強まります。

習いごとも宿題も、本来は子どもと先生との約束のはずです。先生と親との約束ではありません。

しかし、次第に親が先生と習いごとの練習や宿題をする約束をしている気持ちになって、それを「守らせなければいけない」と思い込んでいき、沼にはまってしまいます。