次に、人間関係

会社の同僚や友人の中には、ウソをついたり、約束をすっぽかしたりする残念な人が一定数いるでしょう。

ウソをつくのが道徳的によくないのは明らかですが、それが間違っていることは経済学でも説明できます。ウソをつく人は、相手に経済的・時間的・心理的な損失を与え、人間関係の「コストが高い」とみなされます。一緒に遊ぶにしても、仕事をするにしても、「コスパ」のいい相手のほうが好ましいのは当然です。こうして、ウソをつく人からはみんな黙って離れていくのです。

子供に「なんで約束を守らなくちゃいけないの?」と聞かれたら、「約束を守って人間関係のコストを下げると、友達がたくさんできるからだよ」と答えることができます。大人になれば、「約束をちゃんと守る」という信用や評判をつくることが、仕事のうえでとても大切になります。「あの人が言うんだから間違いない」と思われることが、成功や高い幸福度に結びつくのです。

そして、お金

お金という資源も有限です。手元にあるのが100円玉一つで、トマトが100円、キュウリが100円だったとしたら、どちらかしか買うことができません。「Aを手に入れればBは手に入らない」という状況を「トレードオフ」といいます。

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でも、どうしてもトマトとキュウリの両方がほしいときはどうすればいいでしょうか。奪う? 借りる? いくつかの方法がありますが、実は合理的に考えればうまく両方を手にすることが可能です。これについては、次ページの親子レッスン1で詳しく触れたいと思います。

さて、お金は有限ではありますが、工夫次第で増やすことが可能です。先ほどの例でいうと、100円を何らかの方法で200円に増やすことができれば、トマトとキュウリ、どちらも手に入ります。

増やすために知っておきたい最も大切な仕組みが「複利」です。こちらも詳しくは以降で紹介する親子レッスン2で学びますが、「複利」という仕組みを知っているかそうでないかで、人生において大きな差が生まれます。

簡単に触れておくと、もらったお金を発作的・衝動的に使う人と、計画的・抑制的に貯めておける人の違いが、想像以上に大きいということです。後者が合理的な人、ということになります。

次ページから、お金をテーマに、合理的な思考法を学べる二つの親子レッスンを紹介しましょう。