10年預けて日本国債は1.5%、米国国債は4.3%の利回り
2025年3月時点の利回り比較
米国国債10年物 4.30%
日本国債10年物 1.51%
と現在でもかなりの差があるのがわかるだろう。

この金利差を利用して一時、外貨建生命保険を保険会社が売っていた。保険の名を借りた金融商品だが、米国国債などの高金利で運用してその成果を契約者に還元するというものだったが、保険会社の経費などがひかれているため、高金利運用のメリットは契約者に届かず契約者はメリットを受けることができなかった。
それに比べれば、米国国債を直接運用した方が、高金利のメリットを享受できるのでその点からもお勧めである。
そもそも米国国債とは? ポイントは「割引債」の仕組み
まず、米国国債の概要を説明しよう。米国国債とは、米国財務省が発行する米国政府の債務証券(公債)だ。アメリカ合衆国が潰れない限り、回収リスクのない安全資産ということができる。
種類は2通り、「利付債」と「割引債」がある。
利付債は額面で発行され、満期日に額面金額が償還される。その限りでは元本は増えないが、半年に一度利息が受け取れる。購入価格は額面金額とは限らず、購入時点の実勢金利により額面金額を上回ったり下回ったりすることがあるので、購入価格によって実質利回りが変化する。
一方、割引債は利付債と異なり、利払いはない、その代わり、額面から利回り相当額を割り引いた価格で購入することができ、満期時に額面金額で償還される。私が投資の対象としてお勧めするのは割引債で、別名ゼロクーポン債またはストリップス債ともいう。
インターネット証券で販売されている米国国債を例にとって、割引債の仕組みを説明しよう。
購入日を2025年3月7日とすると、
2031年8月15日満期の米国国債(ストリップス債)
残存期間 約6年5カ月
税引き前利回り 3.901%
購入価格(2025-3-7現在)78.00
満期時に100で償還される債券が78.00で購入できる点に注目してほしい。
念のため申し添えておくが、米国国債の年利回りは満期までの残存期間で異なる。2025年3月7日現在で残存期間1年のものは約3.5%、10年のものは約4.0%、30年のものは約4.3%となっている。残存期間が長ければ長いほど、利率は高くなる、また、残存期間に応じた利率自体も金利動向に応じて変化するので、購入する際はこまめに確認することをお勧めする。
