「3つ以上で要注意」チェックリスト10項目
夫源病は、小さなストレスが積もり積もって現れる心身の不調です。つまり、誰もがなり得る病気です。「私は大丈夫よ」と言う人も「ちょっと心配」と言う人も、念のため次の10項目の「チェックリスト」に答えてみてください。

いかがでしょう?
当てはまる項目が、3つ以上の人は「夫源病」になりやすい人と言えます。
とてもまじめで、周りからも「しっかりしている」と思われているでしょう。もちろん、それはよいことです。でも反面、「かくあるべし思考」が強い女性とも言えます。そして、「かくあるべし思考」が強い人ほど、思い通りにならないと、精神的に不安定になったり、落ち込んだりします。
年をとればとるほど、体力が落ち、思い通りにならないことも増えてきます。また、夫がずっと家に居る、というストレスに見舞われたりもします。こうした“過去になかったストレス”が積もり、心身にダメージを追ってしまうのです。
原因は「とらわれ」にある
夫も本書を読んでくださっている場合、前項の「チェックリスト」を妻の心境を想像しながらやってみることをお勧めします。仮に「うちの女房は3つ当てはまる」と思うなら、妻を束縛し過ぎないよう注意しましょう。
夫婦の距離が近すぎることは、幸齢期の場合、デメリットに働くことが多いと私は考えています。精神科医として私は「森田療法」を長く学んでいますが、その考えでは、次のようなことを言っています。
家族関係や親子関係に問題が生じる大きな原因は“とらわれ”にある――と。
相手に気をつかいすぎると、相手もこちらに余計に気をつかいます。おたがいに気をつかいすぎれば、息苦しくなります。
他人であれば、適度な距離を置いたり、離れたりできますが、家族や親子はそうはいきません。近しい関係にあるからこそ、離れられず、息苦しさがマックスになり、精神的な問題が起こってしまうのです。