なぜ京大は「ミスコン」を開催しないのか
【鈴木】京大の特徴的なカラーといえば、昔からなんですけど、ミスコンをやろうとすると必ず反対運動が起きて潰されるという歴史があります。私が学生の時もあったし、また最近もありました。
京大は基本的には男性が多い大学なんですけど、「女性をそういう目で見るのはけしからん」みたいな男子学生がかなりの割合いて、おそらくミスコンはいまに至るまで1回も開かれてないんじゃないかな。
実行委員会を立ち上げてやろうとしても、結局うまくいかない。
女子学生側が「女性を商品化するな」みたいな反対意見もあるんですけど、それ以上に男側が反対しているんですよね。
【じゅそうけん】たしかに京大とミスコンの相性は悪そうですね。
一方で、やっぱり東大はやるんですよ。ミス東大はキー局の女性アナウンサーを多く輩出していますし、かなりのブランドです。
【鈴木】東大出身の人だと、ある程度ルックスについて言及されることも受け入れるところがあると思います。
京大はそういうカルチャーがなくて、「見た目を言うってことは中身をけなしてるのか」みたいな話になりがちですね。
本当はルックスが気になるのに「アンチ」になって痩せ我慢している人もまあまあいるんですが、心からのルッキズムアンチも多いと思います。
ルッキズムは良くないことだと本気で思ってる。男女問わず、心底。
別に、ポリコレ的に思ってるわけじゃなくて、ポリコレなんて言葉が流行する前からルッキズムを嫌っている人が京大には多いと思います。
石丸伸二氏は京大出身者の「正解」
【じゅそうけん】良くも悪くも、他人からどう見られるかを気にしない人が多いのかもしれませんね。
こうした異質なカラーを持つ京大出身者だからこそ発揮できる強みはあるんでしょうか。
【鈴木】今回、私が書いた『京大思考』の副題は「石丸伸二はなぜ嫌われてしまうのか」ですが、石丸さん(経済学部卒)は京大出身者の強みを発揮した1つの「正解」だと思います。「変人」というカテゴリーで。
彼は「変人」と言われればきっと悪い気はしないけど、「自分自身が変人」という自覚はない典型的な京大出身者だと思います。
京大には、ある程度能力がある人たちが集まっていると思うんですけど、研究者養成以外の部分で京大が東大・早慶に比べてどこまで社会に貢献しているかと言うと、かなりクエスチョンマークです。
わかりやすい例でいえば、歴代首相の中で京大(京都帝国大)出身者は近衛文麿と池田勇人の2人だけです。
そういう意味だと、良くも悪くも政治への関心を高めた石丸さんは、社会に貢献していると思います。研究以外の分野で、世の中への貢献度がすごく低いのは京大の弱点ではないでしょうか。



