「理想の家族の姿」だった

まず1989年9月の、秋篠宮さまと紀子さまの婚約は、好意的に受け止められた。同年1月にお亡くなりになった昭和天皇の喪中だったが、暗い雰囲気を吹き飛ばすような「キャンパスの恋」であった。

紀子さまは「3LDKのプリンセス」と呼ばれたが、なるほどプリンセスと呼びたくなるような可憐ないでたちに、「なんと素敵なひとなのだろう」と私もため息をついた。バブルの狂乱のなかで、ご実家は学習院大学の職員宿舎。テレビもないという、おっとりとしたたたずまいは新鮮であった。近くのスーパーでの買い物帰りに、大根をのぞかせた買い物袋を持つ姿、質素な服装でジョギングをする姿には親近感をもった。