結婚は気持ちだけでは成立しない
話を聞いていると、Nさんはとても前向きで、将来や老後などの不確定な要素が多い事柄に対しても不安を感じないマインドセットを持っているようだった。また、合理的で一度設定した目的・目標に対して全力で走り抜く人であるようにも感じる。人事職に就くために、社会保険労務士の試験取得に向けて全力で取り組む。家事も苦手だからこそ、ハウスクリーニング業者を定期的に入れて綺麗に保っている。
恋愛と結婚も同一化せず、理と情を分けて考えているのかもしれない。結婚は、お互いを思う気持ちだけでは成立しない。金銭や衛生観念、価値観、家族・親戚との関係など、さまざまな問題がはらんでくるだろう。結婚の何に重きを置くのか? にも左右されるが、条件やルールを設け、お金で解決できることは合理的に解決させながら子どもを育てていくのは新しい考え方であり、お互いにストレスや不満を抱えることなく過ごすことができるのかもしれない。「お金さえあれば」という前提が重要にはなるが、強いものが多くのものを持つというのは正しい自然の摂理であるようにも思えてくる。結婚や育児において、重婚という手段は悪くないのかもしれない。
養子を含めて将来を話し合えるパートナーを見つけたい
今、Nさんはいずれ結婚したいと思っている。自分も働くことが好きで、ずっと仕事中心の生活をしてきた。ここ5年ほどは資格取得のため、友だちと会うことも誰かとお付き合いすることも辞め、すべての時間を勉強に費やしていた。だからこそ、今は寂しさを覚えることもあるという。資格取得も転職も済み、落ち着きを取り戻しつつあるので、最近は新しいパートナーを探すことに前向きでいる。
Nさんは40代前半なので、結婚や子どもを考えるとどのような付き合いになるのかはわからない。けれど、将来や出産のことを視野に入れて相手を探したいと思っているそうだ。
昔から子どもが好きで、もし結婚することがあれば子どもを持ちたい。今まで、出産・子育てのために結婚を焦ることがなかったのは、相手のことを好きでなければ、子どもを持つことは考えられないからだった。もし、子どもができないのであれば、養子でもいい。血縁関係を伴わなくてもよく、パートナーと話し合ったうえで、養子を迎えいれる形でもいいと思っている。将来のことを含めて、話し合いを重ねられるパートナーを見つけたいと考えている。