70歳までお金を増やすなら投資信託がベター
新NISAとの相性や積み立てのしやすさを考えると、投資信託に投資するのがベターです。
投資信託は、投資家から集めたお金をプロが代わりに運用してくれる商品です。それぞれの投資信託が何に投資しているかは、投資信託ごとに異なります。そして、何に投資するかによってリスクとリターンが異なります。
リスクとリターンはトレードオフ(二律背反)の関係です。リスク・リターンは債券→不動産(REIT)→株式の順に高くなります。地域は、国内→先進国→新興国の順です。
複数の資産に投資するバランス型に、国内株式・外国株式・国内債券・外国債券の4資産に分散投資する「4資産均等型」があります。これと同様の運用をしているのがGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)です。
2001年度から2024年度第1四半期までの約23年間における収益率は年率+4.47%、累積収益額は約162.8兆円になっています。
このGPIFと同様の運用が1本ででき、もっとも信託報酬の安い商品に「ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」[信託報酬:年0.154%]があります。
積極的にリスクが取れるなら「全世界株」
積極的にリスクが取れるならば全世界株インデックス・ファンドが良いでしょう。
世界中の株式に分散投資しており、世界経済の成長に合わせてお金を増やす期待ができます。「オルカン」の愛称で人気の全世界株インデックス・ファンド「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」[信託報酬:年0.05775%]がその代表格です。オルカンの信託報酬は全世界株インデックス・ファンドの中でも最安水準で、これまでも最安になるようにたびたびコストを引き下げています。
そのほか、より積極的にリスクを取るならば、米国の代表的な株価指数「S&P500」や、S&P500を凌駕するパフォーマンスで話題の「NASDAQ100」などに投資するインデックス・ファンドも候補になります。
コストが最安水準で人気のあるファンドは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」[信託報酬:年0.09372%]や「楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド」[信託報酬:年0.198%]などがあります。
新NISAの成長投資枠で個別株にチャレンジするという手もあります。
国内株は1株単位(単元未満株)で購入できます(米国株はもともと1株から購入可能)。銘柄によっては、数百~数千円で投資できますし、100株買うと数百万円もするような「値がさ株」にも数万円で投資できます。
リスクを減らす観点で考えれば、銘柄を複数の業種に分散させることも大切です。もっとも、分散投資を意識して何百銘柄にも投資する必要性は低いです。
30銘柄を超えると分散投資効果はそれ以上高まりにくいというデータがありますし、何より管理が大変です。10銘柄程度に絞って投資するか、投資信託を活用するのがよいでしょう。