被災地で活躍

【高】プチプチは保温力にも優れていますよね。会社員時代、仕事で徹夜中にくるまったことがあって、冬でもけっこう暖かかったです。

温かく、雨を凌げるポンチョ型プチプチ
温かく、雨を凌げるポンチョ型プチプチ[撮影=横山翔平(t.cube)]

【杉】プチプチは体に巻くと温かいのでレジャーに持っていくのもおすすめ。さらに、防災にも役立つんです。例えば、被災して体育館などで過ごすとき、床にプチプチを敷いてもいいし、布団代わりにしても。くるくる丸めれば、枕代わりにもなります。かぶってポンチョにすればぬれるのも防げるんです。

【高】実際に地震などの被災地でも使われているんですよね。

【杉】はい、2004年の新潟県中越地震を機に、災害時にはプチプチを提供するようになり、2024年の能登半島地震の際にも、プチプチを寄付し、避難所で活用いただきました。

閉じ込められた鉱山作業員に「プッチンスカット」を提供

【杉】また2010年にチリで落盤事故があり、33名の鉱山作業員が閉じ込められるということがありました。その際に、プチプチを贈ったことがあります。その際は物資を届ける穴のスペースを考慮してプッチンスカットをお届けし、プチプチをつぶしてストレス緩和になったと、喜んでもらえました。

プチプチ文化研究所『プチプチ® なぜつぶされることを防ぐために生まれた気泡シートは指でつぶされるようになったのか』(マイナビ出版)
プチプチ文化研究所『プチプチ® なぜつぶされることを防ぐために生まれた気泡シートは指でつぶされるようになったのか』(マイナビ出版)

【高】あのときは本当にすごい動きだと思いました! 素晴らしい贈り物でした。

【杉】プチプチは環境問題にも積極的に取り組んでいます。卵の殻を使った「たまぷち」を開発したり、使い終わったプチプチを回収する活動も行っています。

【高】最後にどうしてもこれだけは外せないエピソード。プチプチの野立看板ですよね! 神奈川県に新幹線から見えるプチプチの野立看板があると。これも前回の本で知って、彩香さんにだいたいの場所を聞いて出張のときにスマホで調べながら、見やすい座席の位置を確認して待ち構えていたんですよ。「そろそろだ……」と思ってトンネルを抜けたら連写しようと構えていたら、3つ野立看板が視界に入ってきました。「きた!」と思って連写したら、プチプチの看板がないんですよ。あれ? と思って彩香さんに連絡したら、その数日前に台風で飛んだって……(笑)。

【杉】そんなわけで、ぜひ本書(『プチプチ®』)を読んでプチプチの世界に浸ってくださいね。

プチプチ文化研究所

2001年設立。プチプチの可能性を追求し、オリジナルグッズやプチプチ公式本などをリリースしている。