投資をしない人の、言い訳とは

そして、悪い言い訳は、もう一つあります。

それは、投資で失敗した言い訳ではなく、そもそも、投資をやらないことへの言い訳です。

人は、やらないことへの言い訳を考えるのが得意です。

たとえば、起業に憧れつつも、「お金がないから」「身内が反対しているから」と、もっともらしい言い訳を盾に、いつまでも起業への一歩を踏み出さない人は数多くいます。

投資に関しても、そんなケースは少なくありません。

投資をしない言い訳の典型例としては、以下のものが挙げられます。

どうせ、ほとんどの個人投資家は投資で失敗するんだろ

イソップ寓話「すっぱい葡萄」をご存じでしょうか?

これは、狙っていた葡萄を取ることができなかったキツネが、「どうせ、あの葡萄なんて美味しくないさ」と、できなかった自分を正当化するために負け惜しみを言う話です。

この言い訳は、まさに、そんなキツネの負け惜しみですね。

実際に投資をしていないのに「失敗する」と思い込むことは、実際に食べてもいないのに「すっぱい」と思い込むことと同様に、できない(やらない)ことに対する言い訳なのです。

投資は、お金持ちがやるものなんだろ

前回コラムでも取り上げましたが、1万円からでも投資は十分できます。

これは少し調べれば分かることなのですが、それをしないで、このような言い訳をしている時点で、すでに思考停止となっていると言えるでしょう。

投資なんて、しょせんマネーゲーム、博打だろ(※)

これは、投資そのものを貶めて、投資をやっていない自分は、さも「悪事(?)に手を染めていない高潔な人間だ」として、投資をしている人を見下すような言い訳です。

なので、投資をしている人(とくに投資で儲けている人)に、やたら噛みついてくるような人も少なくありません。

その意味では、一番たちの悪い言い訳かもしれません。

※投資方法によってはマネーゲーム・博打にもなるかもしれないが、基本的には、国や企業等へ資金を投資することで、世の中を発展させることになる、大いに意味のある行為である