プログラミングやウェブマーケティングの人気が高い

また単発になりますが、デザイン、ライティング、翻訳などの仕事をこなして、副業として一定の収入を積み上げている女性も多いですね。

副業にあたり資格の有無は、関係ありませんが、一定のお金を払い、一定のカリキュラムをこなせば、体系的に学べて、スキルが身につくという意味では、資格取得はおすすめです。

私自身、経営コンサルタントの資格として人気の中小企業診断士を持っていますが、その資格がないとできないわけではありません。ただ私のように、もともと金融系の会社にいて、コンサルタントの経験も全くないような人間が、体系的に学ぶには資格をとるしかなかった。それで独立したので、資格はとってよかったですね。

今は、プログラミングやウェブマーケティング、ライティングなどの資格も人気があります。特にプログラミングやウェブマーケティングは、地方企業だと人材を求めているので、このスキルのある人は引き合いが強いでしょう。地方の特産品をインターネットで国内外に売りたい、これらを売るアプリをつくりたい、この手の仕事に携わっている人に手伝ってほしいというニーズは、すごく多いです。またリモートにも向いている仕事です。

今はどこの会社も既存の業務で既存の人材は回っています。プラスアルファで何かやろうと思ったら人を雇うしかない。でも、その余裕がなかなかないとなると、単発でそういうスキルを持った人にお願いしたいという発想になりますよね。

力を入れるべきはプロフィール

いざ副業を始めようとマッチングサイトに登録するときは、プロフィールづくりには力を入れましょう。仕事を依頼する側が、まず見るのは実績です。ですから自分の経験や特技など、持っているスキルをしっかりと表現すること。プロフィールをしっかりと書きつつ、さらにこのプロフィールを充実させるつもりで、どんどん数をこなしていくと、さらにプロフィールがバージョンアップされます。

最初のうちは実績づくりを目的に、多少安くても受けるというのは、戦略的にあるだろうと思います。

副業からいずれ起業を目指すべきか。私自身、起業人を増やすことをミッションに仕事をしていますので、一人でも多くの人に副業から起業してもらいたいという思いはありますが、起業はその人の適正もありますので、起業するかどうかは家族の理解やライフプラン次第といえます。

ただし誰もが、いつなんどきクビになるかわからないし、いずれ定年退職を迎えても年金がもらえるまで働かなければいけないことになるかもしれません。実は今は誰もが起業に備えておかなければならない時代なのです。そう考えると、いつでも起業できるように準備しておくために副業を意識するとよいでしょう。その際は、先述した5つの「やってはいけない」に、くれぐれも注意しましょう。

構成=池田純子

藤井 孝一(ふじい・こういち)
経営コンサルタント

中小企業診断士。1966年、千葉県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、大手金融機関を経て99年に独立。著書に『週末起業』(ちくま新書)など。