意識の返還をリーダーシップに活用する

インテグラル理論によると、人や集団の意識は、スパイラル状に緩やかに上昇していきます。

保手濱彰人『武器としての漫画思考』(PHP研究所)
保手濱彰人『武器としての漫画思考』(PHP研究所)

たとえば戦争が起こり、世の中が焼け野原になって文化が全て壊されたら、パープルの段階やレッドの段階からリスタートする、いわゆる「グレート・リセット」が起こります。

また、組織を改革するには、ちょっとやそっとではめげない強引さ=パワフルなリーダー、つまりレッド型リーダーが必要になるでしょうし、ある程度成熟した組織なら、全体の調和を考えられるグリーン型リーダーが求められるようになります。このように、組織が置かれている状況と人々の意識段階次第で、必要なリーダーシップは変わるのです。

つまり、「自分が所属している組織や環境が今、どの意識段階に属しているか」「その結果として、今の自分に求められているリーダーシップは何なのか」を、把握することをリーダーは求められるのです。

冒頭で述べた「各段階の意識イメージ(色)」を参考に、「自分がめざすリーダーシップ」の意識段階に合う漫画をセレクトするだけでも、あなたのマネジメントに大きな変化が生まれるはずです。

保手濱 彰人(ほてはま・あきひと)
キャラアート会長

1984年生まれ。駒場東邦高校を卒業後、東京大学理科I類に現役合格。在学中に経済産業省後援のビジネスコンテストで優勝し起業(東大中退)。その後、複数の事業立ち上げを経て2014年にダブルエル(現キャラアート)を創業。日本のポップカルチャー・コンテンツの国際展開に注力している。著書は『武器としての漫画思考』(PHP研究所)。