検索エンジンで「超」勉強法がいっそう強力に

インターネットが利用できるようになり、さらにウェブ記事を検索できるようになって、「超」勉強法の道具が非常に強力になった。知りたいことを、直接ピンポイントで知ることができるようになったからだ。

従来は百科事典で進めるしかなかった「超」勉強法が、インターネットと検索エンジンという新しい手段を得て、より強力なものになった。これによって、知の大衆化がさらに進んだ。

これらを使えなかった時代には、「知りたいことを知る」というのは、それほど簡単なことではなかったのだ。インターネットと検索エンジンが利用できるようになってから成長した世代の人々には、こうしたことを実感できないだろう。

ChatGPTは新しい強力な勉強のツール

百科事典と検索エンジンに加えて、いま、もう1つの新しい手段が現れた。それが、ChatGPTだ(*)。これを使うことによって、「超」勉強法はさらに強力なものになる。

*ChatGPTは、生成AIのうち、大規模言語モデル(LLM)と呼ばれる言語を扱うAIの1つだ。これについての詳しい説明は、『生成AI革命 社会は根底から変わる』第6章を参照。

ChatGPTがこれまでの手段に比べて優れているのは、知りたいことに対して答えてくれることだ(*)

*ただし、従来のChatGPTの事前学習データは2021年9月までだったため、それ以降のことについては答えられなかった。これらについては、別の対話型AIを搭載した検索エンジンBingや、Googleが提供する生成AIのBardを用いる必要がある。

人間に聞かなくても答えてくれる

これまでの情報源は、教科書にしても参考書にしても、書いてあるのは、著者が読者に伝えたいと思うことだ。つまり、著者の問題意識で重要とされていることだ。

ところが、それが読者の観点と一致している保証はない。読者はそこに書いてあることとは違うことを知りたいと思っている場合もある。そうした場合、いくら参考書や教科書を読んでも、答えを得ることはできない。

検索エンジンでウェブの記事を調べても同じことだ。検索エンジンでヒットするのは、検索語が含まれている記事であり、こちらの知りたいことがその記事に書かれている保証はない。