一度片づけた部屋をキープするのは難しい。お片づけ習慣化コンサルタントの西崎彩智さんは「出しっ放しの状態が積み重なれば、結局は、自分や家族に大きな負荷がかかることになる。オススメは、朝、夕食前、寝る前の3回、モノを元の場所に戻すリセットタイムを5分ずつ設けることだ」という――。

※本稿は、西崎彩智『部屋がゴチャゴチャで、毎日ヘトヘトなんですが、二度と散らからない片づけのコツ、教えてください!』(すばる舎)の一部を再編集したものです。

若いアジアの女性がクッションを整理し、片づけ
写真=iStock.com/AsiaVision
※写真はイメージです

1日3回。約5分のリセットタイムを

「きれいな状態」をキープするには、1日の中で「リセットタイム」を設けるのがオススメです。「リセット」とは、「全てをもとの状態に戻すこと」。「リセットタイム」とは、1日の中で全てのモノが、そのモノの住所、つまり「あるべき場所」に戻る時間のことをいいます。

モノをうまく収納するためには、そのモノをしまう場所、つまり住所が設定されていなければなりません。でも、せっかく住所があっても、その住所に戻す時間が決まっていなければ、モノは戻りません。

理想を言えば、もちろん使ったモノを指定の場所にすぐ戻し、常にきれいな状態を保つのが一番良いに決まっています。そうは言っても、「スグ使うものだから、ちょっと置きっ放しにする」とか「あとで使うから、すぐにはしまえない」など、使い手によっていろいろと事情があるもの。出したモノをすぐに元に戻すことが難しい場合もありますよね。

またお子さんがまだ小さい間は、実際問題、使っているおもちゃや絵本を使ったらすぐに戻すなんて、なかなかできないのではないでしょうか。私も子どもたちに、「これ、今、もう使っていないなら、片づけちゃったら?」と声をかけると「まだ使ってるの!」「今、使おうと思ってた!」と言われることもしばしばでした。

「本当?」とも思うんですが、そればかりは使っている本人にしかわからないことなので、仕方ないですよね。かと言って、ずっと出しっぱなしにするわけにもいきません。出しっ放しの状態が積み重なれば、元に戻すときに、結局は、自分や家族に大きな負荷がかかることになります。そんなことにならないようにするために、1日に何回か「リセットタイム」を設けるようにすればよいわけです。

タスクは小さく

この「1日に何回か」というのも非常に重要です。「全てのモノをあるべき場所に戻す」のは、1日に1回でもいいのではないか、と受講生の方に聞かれたことがあります。

でもね、「リセットタイム」を1日1回に減らしてしまうと、かえって片づけは大変になるものなんです。各自が、片づけを意識しないで日が過ぎると、思った以上にたくさんのモノが出しっ放しになっているものです。

「タスクは小さく」が原則。では、タイミングで考えれば、いつがベストか。オススメは、朝、夕食前、寝る前の3回です。