17歳になられた悠仁さま
秋篠宮家のご長男、悠仁親王殿下におかれては去る9月6日に17歳のお誕生日を迎えられた。国民の1人として心からお祝いを申し上げる。
しかし一方、現在の悠仁殿下を取り巻く状況を考えると、畏れ多いが皇室の中でも最もお辛いご境遇におかれておられるのではないだろうか。
それは、秋篠宮家に対して週刊誌やネット上で外側からバッシングが長く続いているばかりでなく、宮家の内部にも齟齬が生まれている可能性があるなど、僭越ながら思春期にある悠仁殿下が強烈なストレスにさらされておられると拝察できるからだ。
その上、皇室もとっくに一夫一婦制に移っておられるのに、皇位継承において今後も「男系男子」にしか継承資格を認めないという旧時代的な“ミスマッチ”のルールを維持すれば、畏れ多い言い方になるが、殿下の将来に暗い影を拭えなくなってしまう。
6年前に始まったバッシングの嵐
改めて振り返ると、お若い悠仁殿下は秋篠宮家へのバッシングが吹き荒れる日々を、長く経験してこられた。
その起点は、殿下にとって大好きなお姉さまであられる眞子さまの、おめでたいはずのご婚約内定をめぐる状況が急に暗転したこと。それは、平成29年(2017年)9月のご婚約内定の記者会見から、わずか数カ月後のことだった。
同年12月に、ご婚約のお相手の母親に当たる人が400万円の借金をいまだに返していないという金銭トラブル(?)が、一部の週刊誌で報じられた。それがきっかけだった。
しかし、それは「借金」に当たるものでなかった。この事実は、令和3年(2021年)10月1日の宮内庁による眞子さまのご結婚予定の発表後に、お金を貸したとされていた母親の元婚約者という男性自身が、インタビューで答えていた。
本人に取材したジャーナリストの話などによると、弁護士に相談してもはじめから「勝ち目はないよ」と言われていたネタを、かつて婚約していた女性の息子が眞子さまのご婚約相手と知って週刊誌に流し、あえて問題化させたという展開だったように見える(日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」、令和3年[2021年]10月8日放送ほか)。
元婚約者側の交渉窓口は、弁護士ではなく『週刊現代』の記者が務めていた。これも、一般常識とジャーナリズムの職業倫理に照らして、奇妙な話だった。