固定費②:保険

日本人が支払う各種保険の保険料の平均額をご存じでしょうか。

生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」(2021年度)によると、世帯の年間払込保険料の平均は年37万1000円にもなるそうです。つまり、月額3万円以上、年間約40万円を支払っている人が多数派なのです。

しかし、相談者たちが加入している保険について詳しく確認してみると、私たちから見て、不必要と思われる保険に加入している人、保障内容がダブっている人が少なくありません。数万円という金額も大きいことから、見直すことでかなりの家計改善効果が見込めるため、家賃同様、真っ先に手をつけるべき固定費といえます。

たとえば、現在加入している医療保険の補償内容は、公的医療保険の高額療養費制度でカバーできないでしょうか。加入している保険組合の保障内容とも照らし合わせて考えてみると、「本当に必要な医療保険」はかなり絞られてくるはずです。

また、学資保険を貯蓄感覚で積み立てている人も多いのですが、子どもの医療費が18歳まで無料になった今も、医療保険がオプションでついているために無駄に高額になっているケースもよくあります。しかも、オプションがついていること自体、気がついていない人も少なくありません。

手をつないだ人型の紙を持つ手
写真=iStock.com/RomoloTavani
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保険カットで20年間740万円を削減

保険の一つひとつをしっかりさらってみると、ほとんどの場合で月額3万~4万円はかかる保険は「必要なし」、というのが私たちの結論です。

ちなみに、わが家が加入している保険は、夫・伸洋の死亡保障のみ。保険料は年間2万5000円です。以前は妻・真奈美の死亡保障(死亡保険金1000万円)も加入していましたが、貯金で賄えるようになったので解約しました。

ちなみに、医療保険については先述したように、高額療養費制度があるので不要と考えています。

20年間、毎年40万円近い保険料を払い続けている平均的な家計と比較すれば、同じ期間に740万円浮く計算になります。