円預金であっても、諦める必要はない!
とはいえ、現在、メガバンクの定期預金1年物金利は0.002%。
そんな状況ですから、3年物や5年物でといった長期タイプではあっても、円建てである限り、1%を超える定期預金など、(投資信託とのセットや仕組預金などの特別なケースでない限り)あり得ない状況です。
しかし、そんな状況であっても諦めずに(ただ漫然と預けずに)、少しでも有利な預金を求め、真剣に選びたいものです。
その理由は、大きく2つあります。
1つは、ある程度まとまった資金があれば、たとえ0.1%単位でも大きな差となるから。
この地を這うような超低金利の世の中であっても、(1%超は無理でも)0.3~0.6%程度なら、探せば見つかります。
仮に金利0.5%であれば、300万円も預ければ、受け取れる利息は年間1万5000円(税引き後約1万2000円)。
これが5年物であれば、合計約6万円と、それなりの金額になりますね。
ただ漫然と預けていたなら、受け取れる利息は300円(0.002%の場合)もないわけで、その差は無視できません。
もう1つの理由は、情報収集力を身に付けるため。
少しでも有利な預金を探すには、各金融機関の情報だけでなく、世の中の金利動向(ひいては経済情勢)など、普段からアンテナを高く張っておく必要があります。
実際、これから金利が上昇するかどうかは分かりませんが、現在の物価上昇、そして歴史的な株価高値は、投資環境における大きな転換点であることは間違いありません。そんな中、来年から新NISAもスタートし、投資を始める人も多いでしょう(すでに投資をしている人も多いはず)。
そこで、預金選びで身に付けた情報収集力、そして経済情勢等への意識は、間違いなく投資にも役立つはずです。
なので、今の超低金利の世の中でも諦めずに、少しでも有利な預金を探す努力は心がけたいものです。
信用金庫・信用組合が見逃せない!
そこで、少しでも高い金利が望める預金を探すのなら、信用金庫や信用組合(以下、信金・信組)が見逃せません。
一般に、比較的高金利の預金といえば、ネット銀行や地方銀行のネット支店等が有名ですが、実は、意外と見逃されているのが、信金・信組なのです。
信金・信組とは、限られた営業エリア内で活動し、その地域の発展に寄与するための地域金融機関のこと。
なんだか特別な金融機関というイメージを持っている(そして近所にあってもスルーしている)人も多いかもしれませんが、基本的には、銀行と同じと思ってもよいでしょう。
なので、われわれは、銀行と同じように、信金・信組にもお金を預けることができます(※)。
※ただし、信用組合に預金できるのは組合員のみで、組合員資格は原則、営業エリア内に居住・勤務している人のみ。
そんな信金・信組の定期預金には、銀行よりも高い金利を付けるものも多く、私自身、預金はすべて地元の信金・信組に預けています。