眠るための準備は朝からが◎

寝る前にホットミルクを飲むのは、定番の安眠法。温かい飲み物を飲むと深部体温が上がって副交感神経が優位になり、リラックス効果が期待できます。

ではなぜ牛乳がいいかというと、牛乳のたんぱく質には睡眠ホルモン「メラトニン」の原料となるトリプトファンが豊富に含まれているから。正確には、トリプトファンから幸せホルモンのセロトニンが作られ、それがメラトニンに変換されます。しかし、トリプトファンがメラトニンに変換されるまでは15時間前後かかるため、じつは寝る前の摂取では手遅れ! メラトニンを夜までに増やすには、朝や午前中の間にトリプトファンを摂る必要があります。

トリプトファンは、体内で作ることのできない必須アミノ酸なので、食べ物から摂る必要があります。朝食には、牛乳などの乳製品や納豆などの大豆製品を取り入れましょう。

在宅でも、朝に一度は朝日をあびよう

睡眠の質を高めるには、朝日を浴びることも有効。光を浴びると体内時計がリセットされて、メラトニンの分泌が止まり、体が目覚めます。これをきっかけに14~16時間後、メラトニンが再び分泌されるようにインプットされているのです。

また、スムーズな入眠のためにはナイトルーティンも欠かせません。まずはお風呂で体を芯まで温めましょう。湯温は副交感神経を優位にする40度が最適。寝る2時間前までに済ませておくと、深部体温が徐々に下がって眠気が生じ、スムーズな入眠につながります。

逆に避けたいのが、覚醒作用のあるアルコールやカフェイン。スマートフォンやパソコンのブルーライトも脳を覚醒させて睡眠の質を下げるため、寝る1時間前までに使用を終えましょう。部屋の照明は明るすぎると脳が覚醒を続けてしまうため、間接照明にして光源が見えないように設置してください。蛍光灯の白く明るすぎる光も覚醒の原因になるので、照明の色は優しい暖色系に。

道江 美貴子(みちえ・みきこ)
あすけん管理栄養士

女子栄養大学栄養学部卒業後、大手フードサービス企業に入社。100社以上の企業で健康アドバイザーを務めた後、2007年、新規事業の立ち上げメンバーとして株式会社askenに参画し、以後『あすけん』の企画・コンテンツ制作・開発管理などに携わる。現在、株式会社asken取締役としてあすけん事業統括責任者を務める。著書『なぜあの人は、夜中にラーメン食べても太らないのか?』(クロスメディア・パブリッシング)など。

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本記事は、AI食事管理アプリ『あすけん』の「ダイエットの知識」コラムからの転載記事です。元記事はこちら