4年生が2年生の本を読んでも問題ない
さらに、言葉の意味を類推できないもう一つの要因として、「わからない言葉が多すぎる」というケースがあります。一つの文章に3つ、4つと理解できない言葉がでてきてしまうと、お手上げ状態になってしまいます。
たとえば、英語の文章を読んでいるシーンを想像してみてください。文章中に一つだけ知らない単語があっても、前後の文脈で意味を想像することができます。しかし、一つの文章に知らない単語が複数あると、どんどん意味の類推が難しくなります。そうなると、読んでいてもちっとも意味がわからず、おもしろくないという状態になりますよね。
このように、「わからない単語が複数ある」場合には、「読めるレベルの文章に戻る」のも一案です。たとえば、4年生の子が2年生向けの本を読んでいても問題はありません。むしろ、わからないまま進むほうが問題ですし、無理に4年生向けの本を読もうとすれば「読書はつまらない」というイメージを植えつけてしまいかねません。
焦らなくても大丈夫。一つ一つ積み上げていきましょう。
100点満点で30点しかとれなかったらどうするか
国語の勉強だけでなく、学習全般でいえることですが、保護者の理想を押しつけるとうまくいきません。「ここまでがんばらなくちゃ」「これをやらなくてはダメ」という思考にはまってしまうと、子どもにとって「自分がやりたいこと」ではなくなり、勉強自体に気持ちが向かなくなります。
テストでいい点数が取れなくてもいいのです。最初から頭のいい子は、ほとんどいません。だから、少しでも「できること」があれば、「すごい!」とお父さんお母さんにぜひ褒めてもらいたいのです。
ポイントはスモールステップで褒めていくことです。
たとえば、100点満点のテストで30点しか取れなかった場合には、どんな声をかけていますか? また、前回のテストが45点で、今回60点だったら、何を伝えていますか?
いずれの場合も、テストの点数の結果について言及するよりも、もっと子ども自身のがんばりをみてあげるようにしましょう。
たとえば、「漢字の問題は全部できていたじゃない」「記号の選択問題が前よりもしっかり選べるようになったね」という具体的な褒め方がおすすめです。この積み重ねで、子どもは「次はもっとがんばってみよう」と思えます。
そもそも100点満点のテストで30点しか取れなかったことを責めても、子どもはできるようになりません。「自分は勉強ができないんだな」「怒られるからやりたくないな」という気持ちしか残らないのです。