教育資金、インフレ対策に活用したい個人向け国債「変動10」

そこで、3〜5年と比較的短期間で用意しないといけない教育資金があるのであれば、元本割れの心配がない、「変動10年国債(個人向け国債)」がおすすめです。

個人向け国債には、満期までの期間と金利のタイプによって「固定3年」「固定5年」「変動10年」の3種類が用意されています。

個人向け国債を買うと、6カ月に1度利息が受け取れるうえ、満期になると貸したお金が返ってきます。年12回、毎月発売されており、銀行や証券会社で1万円から購入可能です。最低でも年0.05%の金利が保証されています。

満期になる前でも、発行後1年以上経てば換金できます。その際、直近2回の利息にあたる金額が差し引かれますが、元本割れはしません。

「変動10年」は半年ごとに金利が見直されます。金利の設定方法は<基準金利×0.66>となっていますが、0.05%より下がりません。金利が上がればその分利益も増えるため、変動10年がおすすめです。

実際、変動10年の利率は0.33%まで上昇しています(2023年3月募集分)。通常、インフレを抑制するために、金利は上がっていきますので、比較的インフレ対策にもなります。

昔の常識は、今の非常識…

「昔の常識は、今の非常識」といわれます。時代は変わりますし、常識は変わります。インフレ時代、共働き時代に合わせて、柔軟に資産形成に取り組んでいくことが大切です。

お金の基本は、昔から変わらないものもあれば、廃れてしまうものもあります。YouTubeチャンネル「Money&YouTV」では、お金の基本・常識をアップデートしながら、有益な情報を配信しています。

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頼藤 太希(よりふじ・たいき)
マネーコンサルタント

株式会社Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年にMoney&Youを創業し、現職へ。女性向けWebメディア『Mocha(モカ)』、YouTubeチャンネル『Money&YouTV』、Podcast『マネラジ。』、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)など書籍90冊、著書累計150万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。