ベッドのヘッドボードを利用する

そこで、考えられるレイアウトは、図表7のように、ベッドの向きを変えて、ベッドのヘッドボードを利用する方法です。ベッドのヘッドボードと、背中合わせにテレワークスペースを造ることで、カメラは壁の方を向き、プライバシーが映り込むことを防ぎます。また、エアコンから吹きだす風を避けることで、冷暖房時にエアコンから受ける影響を、少なくすることができます。

そのほか、図表8のように、ベッドのヘッドボードに、直角にテレワークスペースをレイアウトすることも可能です。カメラは部屋の扉を向きますが、ベッドなどが映り込むことは避けられます。こちらもエアコンから吹きだす風を避けることができるので、効率の良い冷暖房を行ないながら快適なテレワークが行なえます。

書斎などのテレワークをするスペースがない場合は、それぞれの部屋にテレワークスペースを設置することで、TPOに合わせた、「家庭内ノマド」的な自由なテレワークが可能になります。

しかま のりこ
一級建築士/住まいのコンサルタント

延べ5000戸以上の住宅審査/検査/設計・インテリアコンサルティング・収納改善・住み替えサポートに携わる。都心のマンションから戸建て、二世帯住宅まで、住む人の「人生のフェーズ」に合わせた住まいの提案に定評がある。著書に『狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール』『狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋作りのルール』(彩図社)など。