役職が上がると、ファッションも見直したほうがいいのか。「よく部下と間違われる」「名刺交換した後にびっくりされる」そんなリスクが高まる服の素材とは。管理職女性が見落としがちな服装のポイントを、『プレジデント ウーマン』編集部が実施してきたキャリア女性たちへのアンケート調査や、座談会で挙がった経験談からひも解いた――。
ノートパソコンを手に窓際で会話するチーム
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外見をコントロールするのは管理職の必須条件

編集部では創刊以来、働く女性の「印象管理」を提唱し、身に着けるファッションなどで「外見をマネジメント」する大切さを発信してきた。自分のイメージを整えることは、自分のポジションに見合うよう、外見をコントロールすることでもある。

コロナ禍でリモートワークが一気に浸透したことで、対面で人と会う機会が減り、ビジネスファッションにも変化の波が押し寄せている。

「仕事で何を着ても問題ないと思う。大切なのはその人自身だから」(20代・一般職)と、考える人も増えてきた。同じように、これまで「お堅い業種」といわれ、厳しい服装規定に縛られていた金融系でも、時代とともに規定が弱まり、徐々にドレスコードがフリー化してきているという。

金融機関に勤めるある女性は、「ビジネスで“浮かないデザイン”と考えること自体、もはや形骸化しつつある」(30代・課長職)と言うが、それでも、ビジネスにおいて何よりも大切なのは「シーンに合った服装」そして「相手に与える印象」だと、多くのキャリア女性たちは考えている。

ビジネスファッションで重視していることは?
(複数回答)
1位 相手への印象……732人
2位 シーンにふさわしいこと……712人
3位 見た目の質感……618人
出典=「働く女性たちのファッション意識調査」(実施期間:2022年6月30〜7月7日 有効回答数:1017)

特に管理職ともなれば、役職者同士の対面機会も多くなることから、自身の印象が会社全体の印象にもなりかねない。そうした意味でも、管理職には、“重責を担っている”という意識が必要と考える人は多い。