ライフステージが変わるときは、住まいを見直す大チャンス
人生100年時代。これからの長い人生を有意義に過ごすために、60歳や70歳にさしかかるタイミングで住まいを見直す人は多い。とくに定年退職や退職金の支給、子どもの独り立ちなどのライフイベントがある「60歳前後」は、老後の住まいを考える“絶好のタイミング”である。
しかも、シニア世代にとって、マンション売却の大チャンス到来中だ。
いまはバブル期並みのマンション価格の高騰期。都内では2000年代の新築マンションが、当時の購入価格以上の金額で取り引きされることも珍しくない。
マンション価格が高騰を続けるこの時代において、物件を所有し、すでにローンをほぼ返済しているシニア世代は、それだけで大きな資産を持っているといえる。
シニア世代とファミリー世代の需給が一致
さらに、「立地を重視して自宅のダウンサイジング(狭い部屋に住み替えること)を希望するシニア世代」と、「在宅勤務が増えて、家族でゆったり過ごせるファミリーマンションを探している若い世代」とで、需要と供給がぴったり一致するケースも多いのだ。
実際、国土交通省の「令和3年度住宅市場動向調査報告書」によると、住宅を初めて取得する世帯は「30歳代」がもっとも多いが、2回目以上の取得となる二次取得世帯は「60歳以上」がもっとも多い、という結果が出ている。